TAKUTO YOSHINO

大企業を辞めてWebデザイナーに #3

「大企業を辞めてWebデザイナーに」は#3で最後です。

学校選び

僕が通ったのはデジタルハリウッドという専門学校です。

もともと器用貧乏という自己評価の自分にとっては、一点集中よりも複数領域を絡めながら習得していく方が性に合っていることはわかっていたので、グラフィックデザインからWebデザイン、コーディング、映像制作、インタラクティブコンテンツ制作の基礎を一通り学べる場所としてデジハリを選択しました。

デジハリは業界的にも知名度が高いです。大学院の方では技術系で起業する人も多いです。

といっても、専門学校は良くも悪くも「基礎」を教える場所なので、独学で先行しながら学校で基礎を落とし込む、という学習スタンスで過ごしました。基礎を落とし込むというのは、スキルセットとしてこれで正しいんだという自信を自分に植え付けるということです。

どんな分野でも、基礎はなによりも大切。「守破離」の「守」をいかに早く切り抜けるかが、他分野で早い成果を上げるための肝です。まずは素直に、できてる人の真似をしましょう。もちろん、誰が「できてる人」なのかを見極める眼も必要です。これを見誤るとズレた方向に行くので、よく観察しましょう^^

また、スキルではなく思考の方は自分で深掘りしていく必要があります。カッコイイビジュアルを作るスキルさえあればいいという考えに陥らないよう、くれぐれも気をつけてください。

いきなりフリーランス

勉強がメインではありましたが、未経験かつ個人として何ができるかも試してみたかったので、いきなり個人事業主登録して仕事を請け負い始めました(笑

大きい組織にいたので単純に組織というものから離れたかった、というのもあります…

といっても、東京に出てから最初の5ヶ月ぐらいは何もなく、知り合いの経営者の方などに「何かありませんか?」とお茶しながら尋ねたりしてました。自分で、こういうことできますというチラシを作ってお店に貼ってもらったり、知人に協力いただいてサイトを作ったり(当時はコーディングが未熟すぎたので)、色々と試していました。

最終的には、個人でやった制作が2案件(デザインとコーディング)、制作会社から定期的に案件をいただいて中小企業のコーポレイトサイトまるまるデザインさせてもらったりしました(6案件ぐらい)。この間、約5ヶ月。ありがたいことに、未経験にしては結構アウトプットを出せた気がします。

卒業と同時に制作会社へ就職

短期的に稼ぐだけなら個人でやった方が良かったのですが、自分の目指している最終地点を思うとすぐに頭打ちになることはわかっていました。いろんな意味で。

ということで、ポートフォリオを作成して就職活動を開始。業界のことはあまり詳しくなかったので、自社サービス系、受託系ともに色々とお話を聞きに行きました。

僕はデザイナー(デザインとコーディング)として応募していたのですが、逆にディレクターとしてどうですか?と言われることが多かったです。デザインを始める年齢としては遅い方でしたし、シャープでのプロジェクト経験を評価されてのことだったのでしょう。

企業側からすると、成長速度は速いけどリスクもあるな…そんな評価だったのだと思います。

でも、まずは手を動かして作っていきたい自分にとってディレクターの立ち位置はまだ望むものではなかったので、お断りすることもありました。

そんな中で知ったのが株式会社揚羽です。

デジハリでは、卒制作品を発表するクリエイターズオーディションというイベントがあります。毎回たくさんの企業の採用担当やクリエイティブ部門の方々が訪れる、結構大きなイベントです。

揚羽のクリエイティブトップの方も来られていて、僕の作品に対し高い評価をいただき、そこからコンタクトを取ったのがきっかけです。

揚羽では代理店を挟まず、大手企業と直でやり取りしています。採用案件が多いのですが、デザインからコーディングまで自由にできる環境は、当時の自分が望んでいたものでした。

最後に

シャープを辞めてデザイナーとしてスタートを切るまで、ざっくりと書いてきましたが…

僕のデザイナー歴がいつからなのかと言われると少し複雑で、個人で仕事を請け負うことができた時点でプロと言えるのか…もちろん仕事には真面目に取り組んだわけですが、いまの自分からすると決してクオリティの高いアウトプットを出せていたわけではないです。

ただ、世にあるデザインのクオリティはピンキリ、と話しましたが、良くも悪くもキリ寄りのデザインが必要とされることも実際には多い、ということです。

これは日本がデザイン後進国であることにも関係してくることなのですが…日本においては、未経験でも比較的良いものを作れるなら仕事はあります。これはある意味メリットでもある訳です。

まあ、「3ヶ月でWebデザイナーに」みたいな広告をみると複雑な気持ちになるのですが、これが日本の現状です。デザイン価値がとても低く見積もられているということです。

僕の入り口は低いところからでしたが、ものづくりにデザインで貢献するという目的は変わりません。クオリティの高いデザインを以って国内でのデザイン価値を高めていきたいですし、そのために、これからも実直にデザインと向き合っていきたいと思います。

個人的には、大きい会社にはプロ意識が高く思考力の深い人が多いので、そういう方にはどんどん外に出て行って欲しいなと思ってたりします(笑。デザインで求められる要素は、スキルよりも思考力の方ですから。

僕と同じようにモヤモヤしていた方にとって、この記事が一歩踏み出すきっかけになると嬉しいです。

狭い業界なので、どこかでお会いする日を楽しみにしています^ ^

 

ちなみに、サムネイルの「CALLING(コーリング)」とは「天命・使命」のことです。自分の使命に、素直に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

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